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2009年1月20日アーカイブ

出物腫れ物のなかでも出物(おなら)の話しです。

強い不安や緊張を長く感じると腹痛や下痢を起こしたり、腸にガスがたまり不快感に見舞われたりします。これは脳と腸が密接な関係(脳腸相関)にあるかです。

腸の運動を支配する自律神経お調整しているのが、脳の視床下部です。緊張や不安に襲われると、個人差もありますが、この視床下部の情報伝達に乱れがでます。その結果、腸の活動に異変が生じるというわけです。

特にストレスに過敏な人、こうした過敏性腸症候群になりやすいです。症状が気になると、それがストレスとなり症状を悪化させるという悪循環におちいります。

こうした患者の治療体験が豊富な東急病院心療内科の伊藤医長は、会議中におなかが「ゴロゴロ」と鳴ってしまったことをきっかけに、おなかの張りに敏感になった25歳の会社員女性の症例を紹介しています。女性は友達とお茶を飲んでいるときでも、おなかの張りを感じると、トイレに駆け込んで、おならを出し切らないと気がすまなくなってしまいました。

伊藤医長は、おなかの張りは心身症であると判断し、心理療法の一つである「森田療法」を実践指導しました。不安や症状をあるがままに受け入れて、今やるべきことに集中する治療法で、神経症の治療などとして広がっています。

この女性は数ヶ月後、おなかのゴロゴロは感じるものの、仕事や友人との会話など別の対象に注意を向けられるようになり、症状に対する苦痛や悩みが小さくなったそうです。

伊藤医長は「重症例には抗不安薬などの薬物も処方するが、症状が完全になくなることはない。おなかの張り、おならとうまく付き合い、自分らしい生活を送るという視点が重要」と話しています。

ちなみに、野菜メインの食事ととったあとのおならは量は多いものの臭くはないそうです。また、腸に働く乳酸菌やビフィズス菌が『生きたまま腸に届く』と有毒ガスの発生の抑制につながります。

なにわともあれ、ストレスはよくありません。旅にでも出て、リフレッシュしてみてはいかがでしょう。

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