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2009年6月 3日アーカイブ

日本の伝統的な調味料といえば、みそ・しょうゆです。米や麦から作る麹(こうじ)に大豆と塩を合わせ、乳酸菌や酵母で発酵させたもので、多様な効能を秘めています。

みそには、大豆の持つコレステロール低下、老化抑制といった効果のほか、がん予防などに有効との報告も多いようです。

1980年代の疫学調査では、みそ汁を飲む頻度が高いほど、胃がんによる死亡率が低かったのです。また、厚生労働省研究班の調査でも、みそ汁を1日3杯飲む人は、1杯未満の人に比べて乳がんの発生率が40%減少していました。

塩分が気がかりな人も多いと思いますが、みそ業界の広報組織「みそ健康づくり委員会」の高梨修委員長は「みその塩分は、がんや高血圧を増やすことはないとの研究結果が報告されています」と説明しています。

それでも塩分が気になるようなら、具を工夫すると良いでしょう。ホウレン草やシュンギク、イモ類といったカリウムを多く含む食材をはじめ、食物繊維の多いワカメ、ゴボウ、コンニャクなどは、塩分の吸収を抑えてくれます。これらを合わせた具だくさんのみそ汁なら栄養面でも理想的です。みその香りは90℃のときが最高で、みそ汁は煮立てないこともポイントです。

みそは意外に乳製品やマヨネーズなどの洋風素材とも良く合います。シチューやカレーに少量加えればうまみとコクが増しますし、みそとマヨネーズを合わせて野菜や魚介類のあえ衣にしても良いでしょう。豆乳みそスープなどもお勧めです。

しょうゆにも、動脈硬化抑制やコレステロール低減、免疫力向上などを手助けする成分が含まれています。

もっとも、みそもしょうゆも、あくまで調味料で、大量の摂取には向きません。東京農大短期大学部の舘教授は「みそやしょうゆを使う伝統的な和食が、総合的に日本人の健康作りにあっているのではないか」と話しています。

おいしいみそ汁を作るコツ

  • 良いみそを選ぶ。(色がさえて、ツヤ、香り、風味が良く、甘みと塩味のバランスが良いもの)
  • 面倒臭がらず、だしをとる。
  • 具は旬の食材を使う。
  • みそは、具が煮えたら火を止めて溶き入れ、再度、火をつけ、グッと煮え立つ瞬間で火を止める。

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