2009年6月23日アーカイブ
夏になると汗ばんで体臭が気になります。
成人は安静時に一日200~400ミリ・リットルの汗をかくといわれています。汗は、エクリン汗腺とアポクリン汗腺という二つの汗腺から出てきます。エクリン汗腺は体温調節をする役割があって、体全体に分布しています。水分はほとんど無臭です。ただ、わきの下や首回りなどが汗でぬれたままにしておくと、皮膚の角層、いわゆるアカがふやけ、皮膚表面の雑菌の栄養源となってしまいます。これが、においの原因となるのです。
アポクリン汗腺は、わきの下など特定の部位に存在し、動物がにおいを出す芳香腺の名残といわれます。汗は無臭ですが、成分に脂質やたんぱくが含まれているため、空気に触れて酸化したり、雑菌に分解されたりすると体臭のもとになります。汗腺とは別に皮膚に潤いを与える皮脂腺もあります。汗と同様に皮脂腺から出る皮脂が雑菌に分解され、体臭の原因となります。
ということで、皮脂を清潔にして雑菌を抑制することが体臭防止の近道となるわけです。
まず、なるべく汗をかかないように風通しの良い服装にしましょう。クールビズにしたり、吸水性のある綿素材の服を選んだりすることをお勧めします。
また、洗顔のほか、汗をかきやすい首筋などをこまめにふいてください。ごしごしすると皮膚をいためてしまうので、、さっとふき取ります。乾いたタオルは、汗や汚れを残してしまうため、一度ぬらしてからしぼったタオルを使いましょう。
ちなみに、水分を控えると汗をかかないというのは誤解です。熱中症や脱水症状を起こしてしまいます。汗をかいた場合は、むしろ水分を補給してください。服装に気をつけたり、汗をこまめにふいたりといった基本に徹することが大切です。