梅雨時期にはダニにも注意を
カーペットに付いたほこりを掃除機で吸い取ると、1平方メートルあたり数百匹のダニがいる―。元埼玉県衛生研究所室長で、害虫駆除業を営む高岡さんが、相談を受けた家庭で調査すると、このようなケースが珍しくないそうです。
健康に暮らすためのダニの目安は30匹以下です。取れた害虫のうち8~9割を占めるのがチリダニとう種類だそうです。人は刺しませんが、その体内やフンにはアレルギーの原因物質が含まれていて、吸い込むと、ぜんそくや鼻炎、皮膚炎などを発症します。
気温が25度前後で、湿度が60%以上になると増えやすくなるので、今の季節は元気百倍です。気密性の高い住宅が多くなった結果、屋内にいるダニも年々増加しています。餌は、人間のフケやアカ、食べかすなどです。チリダニを減らすには、部屋の湿度上昇を換気で押さえ、こまめな清掃が欠かせません。
「カーペットの裏面には表面の何倍ものダニがいたりする。座布団の裏面、ソファや棚の裏側も見落とさずに掃除機をかけて」と高岡さんも言っています。チリダニの増加に伴い、刺されると、かゆみが出るツメダニも増えます。ツメダニは主に畳に生息し、チリダニを食べて生きているためです。発生を抑えるには、畳を年に一度上げ、裏面や床の掃除をするのが望ましいでしょう。
布団の中にいるダニも見逃せません。晴れた日は毎日布団を干して乾燥させ、取り込んだ後は掃除機で吸い取ることをおすすめします。
ベッドマットの掃除も忘れずにおこないましょう。掃除機の先端につける布団専用のローラーも市販されているので、利用してみてもいいでしょう。しかし、掃除機で布団に潜むダニすべてを取りきるのは難しいです。アレルギーの原因物質は水に溶けやすいので、丸洗いできる布団セットを使用するのことをおすすめします。
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