2009年8月10日アーカイブ
海には日焼けした肌がよく似合います。ですが、紫外線の浴び過ぎが、しみやしわ、免疫力の低下、皮膚がんなどの原因になることもよく知られています。
紫外線は、空から降り注ぐだけでなく、地表面からも反射してあなたの皮膚を狙っています(別表)。海辺では砂浜や水面からの反射量も無視できません。
国立スポーツ科学センター皮膚科医の上田由紀子さんは「1,2回の海遊びで紫外線をあびただけで、深刻な病気になるわけではない。紫外線対策を十分とったうえで楽しみましょう」と助言しています。
日焼け止めを塗るのは基本です。皮膚のタイプによって異なりますが、紫外線の防止効果を示す「SPF」が30以上、「PA」が「+++」を選びましょう。
Tシャツなど服を着て泳ぐのもお勧めです。白い綿のシャツ1枚で、紫外線を通す量が14%に減ります。以前「服の色で紫外線対策」をお伝えしたとおり、紺や黒など、色が濃いほど紫外線を通さなくなります。最近では、伸縮性の高い海用の服「ラッシュガード」を着る人も増えて着ました。ラッシュガードの子供用もあるので、お子さんにも紫外線対策してあげてください。
日差しの強い午前11時~午後2時の時間帯は、日に当たるのを避け、このほかの時間でも長時間日に当たらないように休憩を挟むことをおすすめします。
上田さんが特に強調するのが「保湿」の大切さです。表皮のメラニン色素が紫外線を防ぐことは知られていますが、表皮の角層のアミノ酸も紫外線を防いでいるのです。この角層の潤いを保ち、皮がむけないように気をつけることが大事なのです。
そこで、まず、保湿クリームを塗ったうえに、日焼け止めを塗ります。日光を浴びた後は、皮膚を十分に冷やし、皮膚の修復作用があるビタミンA、C、Eなどが入った保湿クリームを改めて塗るといいでしょう。
皮膚の強さには個人差があるので、自分の肌の変化をじっくり観察しながら対処してください。
紫外線の反射率
- 草地・芝生、土 10%以下
- コンクリート、アスファルト 10%
- 水面 10~20%
- 砂浜 10~25%
- 新雪 80%