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爪水虫には飲み薬


足の水虫に悩む人は多いですね。爪も、気付かないうちに水虫にかかっている場合があります。日本臨床皮膚科医会が昨春、全国の皮膚科などで調査をしたところ、水虫の治療以外で受診した患者のうち、10人に1人が爪水虫にかかっていました。

爪水虫は、水虫の原因となる白癬菌(はくせんきん)が足の爪の中に侵入して起こります。爪だけが水虫になることはほとんどなく、まず足の裏や指の間の皮膚が水虫になり、その後、白癬菌が爪の根本や両端、先端から爪の中へ侵入します。皮膚の水虫歴の長い人ほど、爪水虫になっている可能性が高いようです。

爪水虫は、皮膚の水虫と違ってかゆみがないため気付きにくいです。放っておくと、爪が厚くなって皮膚に食い込み、痛みを伴うこともあります。

哲学堂くすのき皮膚科院長の楠俊雄さんは「皮膚の水虫が治ったと思っても、爪にうつっていることがある。気付かずに油断して、爪から体の別の部位や家族にうつってしまうことがある。皮膚の水虫以上に注意が必要です」と指摘します。

爪が黄白色に濁ってきたら、爪水虫の可能性が高いです。皮膚科に行くと、爪を削り取って顕微鏡検査をしてくれます。「爪水虫は見た目だけでは判断できない。別の病気の可能性もありますから、黄白色に濁ったら、受診してください」と楠さんも話しています。

皮膚の水虫は塗り薬で治療しますが、塗り薬は爪に浸透しにくいため、爪水虫の治療は飲み薬で行います。血流に乗って体の中から白癬菌に作用して死滅させ、爪が生え替わる間に治していきます。

以前は、飲み薬を6ヶ月間、毎日1回、1錠ずつ服用する必要がありました。最近は、3ヶ月の服用で治る薬も普及しています。1日に2回、計8カプセルを1週間飲み続け、3週間休むというサイクルを3回繰り返します。

楠さんは「治療が長期に及ぶため、長続きせず、途中で服用をやめてしまう人が多かった。今は短期間で治せるようになった。短期決戦で治しましょう」と助言しています。

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