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2009年12月 1日アーカイブ

骨盤のくぼみと大腿骨の先端をつなぐ股関節は、40~50歳代になると、骨が変形し、痛みを感じるようになることがあります。骨の変形が進むと、手術が必要なることもあるのです。

股関節の痛みなどに詳しい吉田整形外科の吉田院長は「症状を知って早めに発見し、悪化を抑えることが大切」と話しています。

吉田さんによると、早期発見には、股関節の異常の兆候をとらえる必要があるといいます。股関節は通常、骨盤のくぼみと大腿骨の先端にある軟骨がクッションになっていて、体重のかかり方が悪くても、初めは痛みを感じないことが多いようです。

しかし、加齢で軟骨や股関節周辺の筋肉が弱くなり、軟骨がすり減ってくると、股関節に鈍い痛みが生じます。長時間歩いた後や運動後に股関節の周辺が重たい、だるい、といった症状が出たら異常の兆候です。股関節周辺の筋肉に負担がかかるため、尻や太ももなどにじわっとした痛みを感じることもあります。

休息をとることで痛みがとれても、しばらくしてまた痛むなど、症状に波があるのも特徴です。軟骨のすり減りや骨の変形が進むと、痛みで股関節を動かしにくくなり、靴下やストッキングをはきづらい、足の爪が切りにくいなど日常の生活に影響が出てきます。

吉田さんは「痛みが長く続くか、強かったら、医師にみせて」と言っています。

股関節の骨の形を診察してもらう機会は、小児期に骨の不具合が見つかった場合などを除き、一般的に少ないようです。診察により、自分の骨の形を把握することができ、痛みが股関節の形の不具合によるものかがわかります。

股関節は、実は体重の影響を受けやすいのです。日頃から太り過ぎないように注意することが大切です。初期の変形性股関節症と診断されたら、長時間歩き続けたり、重い荷物を持ったりすることは、なるべく避けるようにしてください。

体重の管理や筋肉を鍛えることによって、股関節の働きを長持ちさせましょう。

股関節異常の兆候

  • ひざや足首、腰などが痛い
  • 立ち上がる時や座る時、階段を上り下りする時に股関節周辺に痛みを感じる
  • 足を引きずったり、体が揺れたりする感覚があり、体の左右のバランスが悪い
  • あぐらをかきづらい
  • 足が開きにくい

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