2010年6月 3日アーカイブ
口内の悪臭ガス(揮発性硫黄化合物=VSC)の約6割が作られるのが舌苔(ぜったい)です。新陳代謝ではがれ落ちた粘膜細胞や食べかすに細菌が付着し、舌の表面にたまったものです。
この舌苔を取り除く舌掃除が最も効果的な口臭予防方法ということになります。手近にある歯ブラシで舌の表面をブラッシングするのを勧める歯科医師もいるようですが、日本歯科大学教授の八重垣健さんは、「歯ブラシでは2回こすっただけで、かすかでも、出血することが分かっている。毎日の掃除なので、できるかぎり、舌を傷つけないように」と注意を促しています。
そんな八重垣さんのお薦めは、舌苔専用の舌ブラシです。強い力を舌にかけずに、下の凸凹の底にたまっている舌苔もきれいにかき出してくれるためです。
舌苔は、舌先よりも舌の奥の方にたまりやすく、具体的には、鏡に向い舌を出来るだけ前に突き出した時、一番高くなった部分です。まず、ここに舌ブラシをあてて、後ろから前へと、この一方向だけに動かします。1~2回ごとにブラシを見て、付着した白っぽい舌苔を洗い流します。10回程度で、舌苔はきれいになくなります。就寝前にする必要はなく、朝の歯磨き前にするだけで十分だといいます。
また、歯周病にかかっている人は、細菌の働きで舌苔が発するにおいがよけいに強くなります。家庭での舌掃除だけではなく、できれば、半年ごとに歯科クリニックで歯と口の定期健診を受けることをお勧めします。
ちなみに、明日の6月4日は虫歯予防デーです。歯を大切に!