2010年6月15日アーカイブ
春先の野菜価格高騰も少し落ち着き、店頭には色とりどりの夏野菜が並んでます。旬の味を楽しんで体調を整え、本格的な夏到来に備えましょう。
夏野菜の代表格といえばナスです。トマトやピーマン、パプリカ、シシトウもナス科です。「ナス科にカラフルな種類が多いのは、強い紫外線から身を守るために抗酸化作用がある色素成分が発達したからです」と日本栄養士会栄養ケア・ステーションの管理栄養士、馬場真佐美さんは話しています。
ナスの皮の色素ナスニンもその一つです。有害な活性酸素を抑え、がんや動脈硬化などの予防につながるとされています。水溶性なので調理の際には水にさらし過ぎない方が良いそうです。
トマトには、強い抗酸化作用があるピコピンのほか、カロテン、ビタミンA、C、うまみ成分のグルタミン酸が豊富です。その中でもリコピンは熱にも強いです。
ピーマンやパプリカ、シシトウなどにはトマトをしのぐビタミンCが含まれ、加熱しても壊れにくいそうです。
「夏場は胃腸が弱って食欲が落ち、汗と一緒にカリウムなどのミネラル分も失われる。ナスやトマトはカリウムも豊富なので、夏の健康維持に最適なんです」と馬場さんも話しています。トマトを中心に、ナス、パプリカ、ピーマン、ズッキーニ、タマネギ、ニンニクなど、たっぷりの夏野菜をオリーブ油で炒めて煮込んだ南仏料理のラタトゥイユなどお薦めです。
さらに、家庭菜園などで自ら作った野菜を使えば、おいしさ倍増です。
夏野菜が体に良い理由
1.強い日光を浴びて成長
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2.紫外線から身を守る成分が発達(カロテン、リコピン、ポリフェノール、ビタミン類)
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有害な活性酸素を除去する抗酸化作用がある
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3.動脈硬化などの生活習慣病予防効果が期待できる