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2010年7月アーカイブ

夏山シーズンがやってきました。お店で朝食を買って早朝登山に臨む人も多いでしょう。しかし、朝食の選び方には要注意です。パンや甘いものを直前に食べると、バテの原因になるといいます。杏林大学教授の大野秀樹さんは「食パンや菓子パンなどは血糖値を急上昇させ、インスリンの分泌も増える。インスリンは脂肪の燃焼を防げる働きがあり、エネルギーが供給されなくなります」と話しています。

同じ炭水化物でも、米などのでんぷん類のほか、デニッシュのようなパンを選べば、登山中に脂肪をうまく燃焼できます。ノンシュガーのコーヒーもお勧めです。カフェインが脂肪の消費を促進してくれるためです。

登山中の食べ物や水分補給にも注意が必要です。一般に、食べ物は2時間おき、水は1時間おきといわれますが、「中高年は食べ物を1時間おき、水分はのどが渇く前にこまめに取る方がいいでしょう」と大野さんは助言しています。

登山前とは逆に、登山中はアメなどの甘い食べ物が適しています。水分補給は熱中症対策のうえからも欠かせません。中高年世代は、体温調節が難しくなりがちだからです。

疲労回復を図るためにも、食への気配りが求められます。登山中は、空気の薄い高地で紫外線や気温差などの影響を受けるため、体内に活性酸素が発生しやすいのです。疲労がひどくならないよう、ビタミンEやカテキンなどの栄養補助食品で抗酸化物質を補給するのもいいでしょう。登山後30分以内にアミノ酸を取ると回復を早めます。アミノ酸飲料を飲むのも効果的です。

暑い夏は黙っていても顔やわきの下などから汗が出て、不快な気持ちになりがちですが、実は、汗をかくことは良いことなのです。

汗は発汗時に熱を奪います。人間の体は、この仕組みを利用して上昇しようとする体温を一定に保っているのです。そこで、早朝のウオーキングなどがおすすめです。

しかし、せっかくかいた汗が蒸発せずに服と体の間に残るとベタベタして不快ですし、体が冷えてしまいます。なので、ゆったりしたサイズで、通気性がよく乾燥性が高い衣類を選びましょう。たとえば、化学繊維素材に特殊な加工を施し、汗が素早く蒸発する高機能の衣類などがあります。

また、汗をかくことは、運動だけでなく食事でも可能です。発汗作用がある食材といえば、トウガラシが知られています。辛み成分「カプサイシン」が能に運ばれると、発汗作用を促すためですが、辛い料理が苦手な方には不向きかもしれません。

栄養学や食べ合わせについての著作がある管理栄養士の白鳥早奈英さんは、トウガラシの代わりにショウガを勧めています。ショウガは体を温める効果があるうえ、殺菌効果もあります。夏場ならブタ肉をショウガ焼きにしたり、揚げナスやカツオに添えたりして食べるのが良いそうです。

汗をかいた後は、水分補給が欠かせません。何の対策もとらずにいると、脱水症状でめまいや吐き気を催すこともあるためです。白鳥さんは「汗と一緒にミネラルも放出されてしまうので、単なる水よりもイオン飲料が望ましい」と話しています。

イオン飲料は、市販品でなくても家庭で簡単に作ることができます。白鳥さんによると、200ミリリットルの水や紅茶、緑茶に塩をひとつまみ(0.6グラム)と、砂糖を小さじ一杯(12~15グラム)入れて混ぜるだけです。大量の水分を一気に摂取すると胃を痛めるので、1回に飲むのはコップ1~2杯分にします。さまざまな工夫で暑い夏を乗り切りましょう!

暑さが厳しくなるこれからの季節、自宅や勤務先での過度の冷房は体の不調を招きます。実は夏でも冷え対策が必要なのです。

体温調節は自律神経の働きによって、血管が拡張したり汗を放出したりして行われますが、強い冷房に慣れてしまうと、体温調節機能がうまく働かなくなります。冷え性が悪化し、手足の冷えだけでなく、肩こり、だるさ、むくみなどの原因にもなってしまいます。

家庭での冷房について、表参道福沢クリニック副院長の福沢泰子さんは「つい冷やし過ぎてしまいがち。外気温と室温の差が5度以内なら自律神経も対応しやすい。なるべく26度以上に設定を」と話しています。扇風機を併用し、人に直接当てずに空気の流れを作ると涼しく感じます。市販の冷却ジェルマット・冷却シート水にぬらすと冷えるスポーツタオルなどを利用するのもいいでしょう。

就寝時は、冷房をつけっぱなしにせず、部屋をある程度冷やしてから冷房を切るか30分~1時間のタイマーを設定しましょう。寝間着は、薄手でも長袖、長ズボンをおすすめします。おなかを冷やすと全身が冷えやすくなり、夏風邪にもつながるので、暑くても、おなかの部分は布団をかけるようにしましょう。暑さが我慢できない場合には、隣室だけに冷房をつけて、ドアを少し開けて冷気を入れると方法もあります。また、下記にて、食事や入浴などでの冷え対策をご紹介します。

日常生活での冷え対策

  • 規則正しい食事。冷たい物や生ものを避け、ホットミルクや煮出した麦茶など人肌程度の温かい飲み物、火が通った食べ物などをとる
  • シャワーでなく、ぬるめのお湯でゆっくり半身浴。湯冷めに注意
  • 自律神経の働きが乱れるのでストレスをためない

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