2010年10月 4日アーカイブ
子どものおねしょで悩む親は意外に多いようです。そこで、おねしょ対策をご紹介します。
副都心こどもクリック院長の赤司俊二さんは、「共働きで子どもに十分接してあげられない。だから治らないいんです」と、相談されることが少なくないそうです。ですが、「親の育て方や子どもの性格とは関係ありません。ほとんどは排尿の仕組みの発達がゆっくりなだけです」と説明しています。
おねしょは、夜に作られる尿の量と膀胱(ぼうこう)のバランスがとれていないために起こります。
赤ちゃんの尿はいつも薄いのですが、幼児期になると、夜間に尿を濃くする「抗利尿ホルモン」が分泌され、時間あたりの夜の尿量は昼間の半分になります。この分泌が悪いと、夜でもたくさんの尿が作られ、あふれていまいます。
夜の尿量が減っても、膀胱の機能が整わないとおねしょになります。尿をためる力が弱く、日中もトイレが近いタイプと、昼間は問題ないのに、夜、十分ためられないタイプがあります。膀胱は自律神経の働きで、夜には昼間の1.5~2倍の量をためられるようになるのですが、これがうまく働いていないことがあります。
おねしょ対処の3原則は「起さず、あせらず、しからず」です。
無理に夜中にトイレに起こすと、尿の量を減らす「抗利尿ホルモン」の分泌が減り、さらにおねしょがひどくなることがあります。しかる、あせるなど、子どもへの心理的圧迫も逆効果です。
また、水の飲み過ぎや、冷えでもおねしょは起こります。日常生活でこのようなことを意識していると、治りも早くなるようです。赤司さんは「幼児期のおねしょはまったく問題ない。小学1年の夏を過ぎて本人も気になるようだったら医療機関を受診してみて」と話しています。