2010年11月25日アーカイブ
相撲で四股(しこ)を踏む際の基本姿勢となる「腰割り」の効果に注目が集まっています。
太ももの表側の大腿四頭筋を中心に刺激するスクワットに似ていますが、腰割りではこの筋肉に加えて、大臀筋(だいでんきん)や内転筋など、股関節の周りにあるお尻や太ももの筋肉をまんべんなく刺激するのが特徴です。
腰割りの動作は単純です。まず肩幅より広く、自分の開きやすい足幅を決めて立ち、背筋を伸ばしてそのまま腰を下ろします。自分が下ろせる位置まで腰を落としていきますが、この時、ひざが内側に入らず、ひざと爪先の向きがそろっていることが重要です。こうした上げ下ろしを繰り返すだけだので、ともて簡単です。
腰割りの著書もある元力士・一ノ矢の松田哲博さん(49)は、昭和以降では最高齢となる46歳まで現役でしたが、「相撲を24年間続けてこられたのも、腰割りに支えられたからです」と強調します。
引退後まもない3年前、松田さんは腰痛に悩む奥さんに腰割りを勧めたそうです。1セット5回を1日2~3セット続けるうちに、3日ほどで腰痛がなくなり、30分も持たなかったウオーキングも、ほとんど苦にならなくなったといいます。
深く腰を下ろすのがつらい場合について、松田さんは「最初ま無理をしない範囲で、浅く1~2センチでも十分です」とアドバイスしています。
腰割りのやり方
足は肩幅より広く開く
そのまま下ろせるところまで腰を下ろす。ひざと爪先は向きをそろえる
※1日1セット(10回)、1回のひざの上げ下げは5秒程度が目安