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2010年12月15日アーカイブ

アロマセラピーの効果が注目される分野に認知症があります。

認知症の早期診断・治療の研究で知られる鳥取大医学部の浦上克哉教授は、老人保健施設で暮らす認知症の高齢者28人にアロマセラピーを施し、効果を測定する研究を行いました。

昼用は、集中力を高め、記憶力を強化するといわれるローズマリーとレモンを独自の配合でブレンドし、夜用は、鎮静効果が期待される真正ラベンダーとスイートオレンジを混ぜて作りました。これらの香りに接するセラピーを昼夜2時間ずつ、約1ヶ月続け、セラピーを受けた期間の前後で記憶力などを調べました。

正常な人は0点、アルツハイマー型認知症の人だと14点以上になる機器で測ったところ、軽~中度の認知症の高齢者11人については、平均で5点、改善が見られました。

また、夜間よく眠るようなって生活リズムが整ったため、「昼は眠りがちで夜に大声を出す」といった認知症特有の症状も緩和されたそうです。

アルツハイマー病は、嗅覚をつかさどる「嗅神経」から障害が起きるとされ、アロマセラピーは、この嗅神経に良い刺激を与えている可能性があります。

浦上教授は「研究を参考に、アロマセラピーを導入したグループホームで、お年寄りの表情が良くなったという感想もあります。薬に頼らない認知症対策として、アロマセラピーを試して欲しい」と話しています。

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