2011年3月10日アーカイブ
里山歩きはまず、3時間程度の行程から始めると取組みやすいようです。適度に起伏があると面白いのですが、高低差を300メートル以内に抑えると、最後まで楽しく歩き通せる。
日本登山医学会員で相沢病院の形成外科医、千島康稔(やすとし)さんは、歩幅を狭くして足の裏全体で着地する「小股ベタ足」という歩き方を勧めています。無駄に疲れず、重心も安定するためです。
上り坂では、体重を前の足に移して後ろの足を引き上げます。下り坂では腰を落とし、やや前かがみで膝を軽く曲げることを意識すると、膝への負担も減り、転びにくいといいます。
ペースは50分歩いたら10分休むのがいいでしょう。里歩きの良いところは、人里に近いため疲労を感じても、すぐに中止できることです。コース選びの際には、途中でバス通りや集落などに抜けられる道「エスケープルート」を事前に地図で確認しておくと安心です。
けがへの準備もしっかりしておきましょう。千島さんが勧める携帯品は、適度に伸縮する弾性包帯(エラスコット)です。薬局やネットで購入でき、足首や膝などに新聞紙やタオルを当て、この上から固定すれば、けがの応急処置や疲労軽減に役立ちます。
もう一つは、穴のあいたペットボトルキャップです。休憩時に水入りのペットボトルのフタと交換して使えば、泥で汚れた手や傷口を洗い流す「携帯水道」になって便利です。
里山歩きの応急処置
膝の痛み、疲れ
タオルを膝にかぶせ包帯を下から巻き上げる
足首の捻挫
1.細長く折った新聞紙をU字形にしてかかとに当てて固定する
2.新聞紙の上から包帯を甲の部分を起点に巻き始める