2011年3月19日アーカイブ
会議中うとうと・・・・では叱られますが、昼寝はやり方によっては仕事や勉強、健康維持に効果を発揮するといいます。
「エネルギー充電のため、15分間の午睡タイムに入ります」と、全校にアナウンスが流れると、生徒たちは教室に戻ります。福岡県立明善高校には午睡、つまり昼寝の時間が設けられています。
2004年に発表された調査結果で、進学校である同校生徒の平均睡眠時間が5時間32分と短いことが判明し、85%の生徒が午後の授業中に、我慢できない眠気を感じていました。そこで卒業生の内村直尚・久留米大教授が提唱し、05年から午睡を始めました。
昼食後、0時50分になるとカーテンを閉め、教室を暗くします。モーツァルトが流れ、生徒たちは机にうつぶせになります。参加は希望者のみですが、他の生徒もその時間は静かにする決りです。
生徒たちは「午後の授業に集中できる」などと話し、効果は数字にも表れているようです。センター試験の全科目の平均点は、05年度が全国比で1.15倍だったのが、年々上昇し、08年度は1.19倍になりました。健康面でも、保健室の平均利用回数は、05年度の3.12回に対し、06、07年度は2.8回に程度に減少しました。内村教授は「昼寝をすると午後の集中力を保てるだけでなく、夜の睡眠も深くなり、体調も整う」と指摘しています。
部活でのケガも減りました。導入後3年間の県16強以上進出は延べ43回と、導入前3年間の2倍近くになりました。全て昼寝のお陰とも言い切れませんが、文武両道を目指す学生の皆さんは、ぜひ、お試しください。