美健伝道師: 2010年6月アーカイブ
夏になると、いろいろな虫が活発になってきます。ハチに刺される被害も8~9月に多くなります。特に攻撃的なのはスズメバチです。東京医科歯科大非常勤講師の篠永哲さん(国際環境寄生虫病学)は「ハチが人を刺すのは防御のためなので、巣を刺激するのは危険。近づかない方がよい」と話してします。
ハチに出くわしたとき、バタバタするのは避けましょう。ハチは動くモノに反応するためです。姿勢を低くするだけで、やり過ごせることもあるのです。においも刺激になるので、野山に行く際は強い香水も避けた方が無難でしょう。
万が一刺されたら、傷口を流水で洗い、つまんで毒を押し出します。症状は、主に痛みと腫れです。炎症を抑えるために冷やした方がよいでしょう。また、ステロイドの塗り薬も使われます。通常なら皮膚症状は数日で引くそうです。
怖いのはアナフィラキシーショックと呼ばれる過剰なアレルギー反応です。個人差はありますが、1度刺された人が再度刺されると、ハチの毒への抗体が過剰反応する恐れがあります。呼吸困難などで年に十数人~数十人の死亡が報告されています。
刺された直後に、息苦しくなったり、じんましんが出たりしたら、すぐ救急車を呼びましょう。また、携帯できる自己注射(エピペン)を医師に処方してもらっておく方法もありますが、保険が効かず費用は1万数千円程度です。ちなみに、「おしっこをかけると治る」という俗説は何の根拠もありません。
また、夏の虫というと、蚊もいますね。日本にいる蚊は100種類以上で、昼間しか刺さない蚊、夜に刺す蚊など、さまざまです。基本的に、吸血する虫は、呼吸で出る二酸化炭素を感じて動物に近づきます。汗をかいたり、アルコールが分解されたりする際は大量の二酸化炭素が出るので、虫を寄せ付けやすくなってしまうのです。
キャンプやハイキングなど野外で遊ぶ際には、気をつけましょう。
高齢になると食が細くなり、調理も面倒になりがちです。単調な食生活で栄養不足(低栄養)に陥る人も目立ち、問題となっているようです。「元気で長生き」のためには、多様な食品をバランスよく、特にたんぱく質や油脂をしっかりことが必要です。実践には、まず、日頃の食生活をチェックすることから始めましょう。
国際生命科学研究機構(ILSI)は、食事改善プログラム「テイク10(テン)」を開発し、東京都墨田区をはじめとする自治体で実施しています。バランスのいい食事のため、10食品群を揚げ、毎日食べることを提唱しています。参加者にはまず、前日に食べていたら1点とし、10点満点で自分の食事傾向をチェックしてもらいます。(下記チェック表参照)
「最初は1日平均4、5点です。肉と魚の一方だけ、卵や牛乳は避ける、といった人が目立ちます」と、担当者の木村美佳さんは話しています。
次に、10食品群のチェック表を毎日つけてもらいます。点数をつけることで意欲がわき、これまでの実施例では3か月後に平均7、8点まで改善しました。同時に歩行速度がアップするなどの効果もありました。
プログラム開発に協力した人間総合科学大学教授の熊谷修さんたちの研究では、この得点が高いほど、5年後に創作など知的活動の低下が少なく、「元気」を維持していたそうです。
「基本は楽しく食べること。難しく考えても長続きしません。『あれもこれも少しずつ食べちゃおう』と考え、和食、洋食、中華など様々な料理を楽しむことが一番です」と、木村さんもアドバアイスしています。
10食品群のチェック表
その日に食べたものをチェック(各1点)
□肉類
□魚介類
□牛乳
□卵
□油脂類
□大豆・大豆製品
□緑黄色
□イモ類
□海藻
□果物
合計点
0~3点=栄養が足りません!
4~8点=あとひと頑張り!
9~10点=優秀!運動も習慣に
春先の野菜価格高騰も少し落ち着き、店頭には色とりどりの夏野菜が並んでます。旬の味を楽しんで体調を整え、本格的な夏到来に備えましょう。
夏野菜の代表格といえばナスです。トマトやピーマン、パプリカ、シシトウもナス科です。「ナス科にカラフルな種類が多いのは、強い紫外線から身を守るために抗酸化作用がある色素成分が発達したからです」と日本栄養士会栄養ケア・ステーションの管理栄養士、馬場真佐美さんは話しています。
ナスの皮の色素ナスニンもその一つです。有害な活性酸素を抑え、がんや動脈硬化などの予防につながるとされています。水溶性なので調理の際には水にさらし過ぎない方が良いそうです。
トマトには、強い抗酸化作用があるピコピンのほか、カロテン、ビタミンA、C、うまみ成分のグルタミン酸が豊富です。その中でもリコピンは熱にも強いです。
ピーマンやパプリカ、シシトウなどにはトマトをしのぐビタミンCが含まれ、加熱しても壊れにくいそうです。
「夏場は胃腸が弱って食欲が落ち、汗と一緒にカリウムなどのミネラル分も失われる。ナスやトマトはカリウムも豊富なので、夏の健康維持に最適なんです」と馬場さんも話しています。トマトを中心に、ナス、パプリカ、ピーマン、ズッキーニ、タマネギ、ニンニクなど、たっぷりの夏野菜をオリーブ油で炒めて煮込んだ南仏料理のラタトゥイユなどお薦めです。
さらに、家庭菜園などで自ら作った野菜を使えば、おいしさ倍増です。
夏野菜が体に良い理由
1.強い日光を浴びて成長
▼
2.紫外線から身を守る成分が発達(カロテン、リコピン、ポリフェノール、ビタミン類)
↓
有害な活性酸素を除去する抗酸化作用がある
▼
3.動脈硬化などの生活習慣病予防効果が期待できる
首の痛みの多くは、筋肉の疲労や緊張が原因で起こります。特に首に悪いのが、パソコンを使った作業などで首を動かさないまま同じ姿勢を長く続けることです。血流が滞って筋肉が疲れ、痛むようになるためです。
JR東京総合病院麻酔科・痛みセンターの有田英子さんは「痛みは早め早めに解消しないと、痛みの悪循環を引き起こし、慢性化しかねません」と警告しています。運動神経や交感神経を刺激して新たな痛みを引き起こすなど、どんどん痛みが長引くようになるといいます。
疲労や緊張による首の痛みは、背骨など日常生活の姿勢を見直したり、運動で首を動かしたりすることで和らげられます。首から肩、背中を動かすストレッチを取り入れましょう。両肩をゆっくり上げ下げしたり、胸を張ったり、すくめたり、また、ひじを曲げて、両腕をぐるぐる後ろや前に回してみるのもいいでしょう。肩甲骨(けんこうこつ)を動かすようにするのがポイントです。硬くなっている筋肉を伸ばして血行を良くし、疲労や痛みを引き起こす物質を押し流す効果があります。
「首を温めると気持ちが良いようなら、入浴時などに温めながら運動してもいいですね」と有田さんも話しています。
それでもひどい痛みが続くようなら医療機関の受診をおすすめします。神経に局所麻酔薬などを注射する「神経ブロック」や赤外線を当てる「光線療法」などで痛みを抑えることもできるのです。
首や肩のストレッチ
胸を張る
ゆっくりと息を吸いながら背すじをのばし、胸を張る
胸をすくめる
息を吐きながら背を丸め、左右の手を逆のひざにおいて胸をすくめる
昨年より始まりました麦わら農業教室ですが、今年も密かに始動しております。
上の写真は5月25日のものです。草むしりをして、しっかりと土を耕し、アルカリにするために石灰をまいて、苗植えをしました。
今年は、左からキュウリ×2、ナス×2、ピーマン×2、トマト×2です。
口内の悪臭ガス(揮発性硫黄化合物=VSC)の約6割が作られるのが舌苔(ぜったい)です。新陳代謝ではがれ落ちた粘膜細胞や食べかすに細菌が付着し、舌の表面にたまったものです。
この舌苔を取り除く舌掃除が最も効果的な口臭予防方法ということになります。手近にある歯ブラシで舌の表面をブラッシングするのを勧める歯科医師もいるようですが、日本歯科大学教授の八重垣健さんは、「歯ブラシでは2回こすっただけで、かすかでも、出血することが分かっている。毎日の掃除なので、できるかぎり、舌を傷つけないように」と注意を促しています。
そんな八重垣さんのお薦めは、舌苔専用の舌ブラシです。強い力を舌にかけずに、下の凸凹の底にたまっている舌苔もきれいにかき出してくれるためです。
舌苔は、舌先よりも舌の奥の方にたまりやすく、具体的には、鏡に向い舌を出来るだけ前に突き出した時、一番高くなった部分です。まず、ここに舌ブラシをあてて、後ろから前へと、この一方向だけに動かします。1~2回ごとにブラシを見て、付着した白っぽい舌苔を洗い流します。10回程度で、舌苔はきれいになくなります。就寝前にする必要はなく、朝の歯磨き前にするだけで十分だといいます。
また、歯周病にかかっている人は、細菌の働きで舌苔が発するにおいがよけいに強くなります。家庭での舌掃除だけではなく、できれば、半年ごとに歯科クリニックで歯と口の定期健診を受けることをお勧めします。
ちなみに、明日の6月4日は虫歯予防デーです。歯を大切に!