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マスカラやアイライン、アイシャドーなどで、目元を強調するメークが流行しています。しかし、東京の岡村皮フ科医院には、メークが原因で目の周りがかぶれてしまった女性達が多く訪れているそうです。
同医院院長の岡村理栄子さんは、「目元は顔の皮膚の中でも、薄くデリケートな部分。最近は皮膚のかぶれだけでなく、マスカラに含まれる繊維が目に入るなどのトラブルもある。あまり濃い化粧は考えものです」と注意を促しています。
目元にしっかり化粧をしていれば、まず目元の化粧だけを落とします。コットンにメーク落としをしみこませて、目にあてて少し置いてからふき取ります。何度もこすらないようにしてください。口元も意外にかぶれやすいので、口紅も目元と同様にして、ふき取ります。
メーク落としを販売する「ユニリーバ」によると、流行の付けまつ毛の利用者から、「のりが落ちにくい」といった声が聞かれるといいます。片手でまぶたを押さえ、付けまつ毛をそっと外し、メーク落としをしみこませたコットンで目元に残ったのりやアイメークを落とします。
目元や口元のポイントメークを落としたら、「ダブル洗顔」をします。ダブル洗顔は、顔の化粧をメーク落としで浮かしてから、さらに洗顔料で顔を洗うことです。「皮膚のかぶれ防止にはメークをしっかり落とすことが大切です。化粧をした日は、ダブル洗顔を基本としてください」と岡村さんは話しています。
ボイントメークの落とし方
コットンにメーク落としをしみこませる⇒目元や口元にそのコットンをしばらくのせておく⇒こすらないでメークをふき取る
痛くてかゆい指先のしもやけは、寒風にさらされたり冷水に触れたりして血行が悪くなることが原因です。予防のために、身の回りのものを使った血行改善方法を試してみてはどうでしょうか。
NPO法人「おばあちゃんの知恵袋の会」は、古くから実践されてきた暮らしの知恵や健康法を会員から募り、伝承しています。理事長の村尾宏さんは「昔の人は日々の生活の中で、しもやけ予防に知恵を絞って工夫してきた。しもやけになりやすい体の部位を冷えから守り、血行を促す服装や生活習慣を心がけることが大切です」と話しています。
手の血行促進のために簡単にできるのが、湯と水の「交互手浴」という方法です。両手を浸せる大きなボウルや洗面器を二つ用意し、一方に42度くらいの湯、もう一方に水を張ります。それぞれ30秒ずつ、10回ほど交互に手を浸すうちに、指先がポカポカとしてきます。この後、手荒れ予防にクリームを塗ることがポイントです。
このほかに、しもやけ予防のための血行促進法として実践できそうな〝おばあちゃんの知恵〟は「長ネギをせんじた汁を湿布にして指先にあてる」「ショウガの搾り汁を入れたショウガ湯に浸した湿布をあてる」「セリの葉をもんだ生汁を患部にすりこむ」などがあります。
また、日頃から体を温める食習慣を心がけるといいそうです。ショウガやニンニク、タマネギなど辛みのある食材には体を温める性質があるので、今の季節におすすめです。一方、トウガラシなど強い辛みを持つ食品や鍋料理などを食べて汗をかいた後は、汗が乾く時に熱が奪われて、体が冷えてしまうことがあるので、よく汗をふくことが大切です。
村尾さんは「手浴や湿布、食養生法は、いずれも症状が軽いうちにできる対処法。かゆみがひどい、皮膚がただれるなどの場合は、すぐに医療機関へ」と助言しています。
寒い冬を暖かく、快適に過ごすためには、部屋の暖房器具にも気を配りたいものです。
東京ガス都市生活研究所が関東近辺の世帯を対象にいた調査(複数回答)によると、使用している暖房器具は、エアコンが圧倒的に多く98%で、その他、ファンヒーターが66%、床暖房が22%でした。
エアコンは、暖かい空気を対流させることで、部屋全体を早く暖めるところが長所ですが、同研究所・主幹研究員の宮城さんは「暖められた空気は乾燥している上、その風が直接あたるため、肌が乾燥しやすくなる」と指摘しています。
特に高齢者は就寝中、朝まで寝室の暖房をつけっぱなしにしがちのようです。エアコンは肌やのどの乾燥を招くため、長時間使用する際は、湿度への注意が必要です。気流が生じない床暖房や、電気で難燃性のオイルを温めるオイルヒーターなどが寝室には向いています。
暖房の方式で、体の動かし方にも違いがでます。同社と東京老人総合研究所による、自宅で暮らす高齢者を対象にした調査では、部屋全体を暖めることのできる床暖房やエアコンを利用している人の方が、こたつやホットカーペットだけを使っている人に比べ、1日の活動量が多かったそうです。こたつからほとんど動かない生活では、足腰が弱まったり、体が虚弱になったりする恐れもあります。
エアコンやファンフィーターを使用する場合、ちょっとした工夫で暖房効率を上げることができます。カーテンを厚手のもにすると窓から熱が逃げないようになります。さらに、床下まで十分な長さがあれば、冷気の浸入をシャットダウンできます。暖まった空気は上昇するため、足元は寒くなりがちですが、扇風機で天井に向けて風を送れば、部屋全体の空気がかき混ぜられて、全体的に快適な温室を保つことができるので、おすすめです。
新型インフルエンザの流行で、手荒れに悩む人が増えています。頻繁な手洗いやアルコール消毒による肌の乾燥が原因です。皮膚科医の野村有子さんは「例年、夏場の手荒れは、主婦や美容師など水仕事をする人に目立ちますが、今年は年齢、職業を問わず多くみられました」と話しています。
本格的な冬を迎え、肌荒れへの不安は募ります。皮膚が荒れると雑菌も繁殖しやすくなりますので、肌に優しい手洗いの方法をご紹介します。
まず、ぬるま湯を使い、強くこすらずに洗うのが基本です。指の間や爪の周りも丁寧に洗ってください。ハンドドライヤーは、指先を乾燥させがちなので、清潔なタオルで押さえるようにふくとよいでしょう。
また、手洗いのたびひ、こまめにハンドクリームを塗ることをおすすめします。マッサージで血行を促せば、さらに保湿効果がアップします。
ユースキン製薬の高島俊継さんによると、ハンドマッサージの方法は、まず、クリームをたっぷりと手の甲に載せます。次に、手の甲同士をすり合わせて広げたあと、手のひらと甲をすり合わせて、クリームを満遍なく伸ばします。さらに、指を一本ずつ軽く握って引っ張り、指のわきにも塗ります。
ハンドマッサージの方法
滑りが悪くなったら、クリームを追加します。爪の周りにも塗り、爪の横と生え際を親指と人さし指で軽くつまんで押します。
意外に乾燥しやすいのが、指のまたです。両手の指を組んで、クリームを塗りながら刺激するとよいでしょう。親指の付け根は凝りやすいので、指圧してほぐします。仕上げに、手首からひじにかけて、数回往復してさすります。
指先やひじなど、角質化して硬くなっている部分には尿素入り、あかぎれには血行を促すビタミン入りなど、症状に合ったクリームを選ぶことも大切です。
ダイエットに励んだら、体重は落ちたけれど、肌がカサカサになってしまった。そんな話を耳にしたことはありませんか。
管理栄養士の葭谷(よしや)さんは「人の体はすべて食物からできているのですから、栄養が不足すれば、肌の潤いも失われてしまいます」と話しています。
水分を含んだ健康な肌を作るには、まず、細胞の主な材料となるたんぱく質が必要です。資質は、肥満や生活習慣病の原因として敬遠されがちですが、肌を乾燥から守る皮脂や細胞間脂質の元になります。
ビタミン類にも、大きな役割があります。Aは肌を丈夫にし、B群は皮膚や粘膜の炎症を抑えます。Cはコラーゲンを生成し、Dは血行促進の作用を持っています。いずれにしても、新陳代謝を活発にして肌の再生を促します。葭谷さんは「水溶性のB群とCは、時間がたつと尿とともに排出されてしまうので、こまめに取りましょう。脂溶性のAやEは、油を使って調理すると、効率よく吸収できます」とアドバイスしています。
乾燥肌対策として、注目されるのが、薬膳です。発祥は中国で、治療や健康作りのため、古来、受け継がれてきた食事療法です。長い歴史の間に蓄積された知識や経験が生かされています。
葭谷さんが、乾燥肌に勧めるのが、豆腐やトマト、レンコンなどの「生津(しょうしん)」です。体の表面の乾燥を防ぐ働きがあります。山芋や黒豆、ホタテなどは、体の内側から水分を補う「補陰(ほいん)」、春菊や柿など、肺を潤す「潤肺(じゅんぱい)」、カボチャ、サバなど、新陳代謝を高める「補気(ほき)」も、肌を潤す効果があります。
薬膳の食材には、たんぱく質やビタミン類が豊富で、栄養学的にも乾燥肌への効果が期待できるものが多いのです。栄養学と薬膳を日々の食生活に上手に取り入れて、肌には厳しい冬を乗り切りましょう。
乾燥肌によい薬膳の主な食材
生津…キュウリ、トウガン、リンゴ、ウメ
補陰…豆乳、ホウレンソウ、アサリ、豚肉
潤肺…黒キクラゲ、イチジク、ピーナツ、チーズ
補気…シイタケ、ニンジン、イワシ、鶏肉