放射線量の目安

まず、炉心溶融(メルトダウン)という言葉が良く使われていますが、炉心溶融(メルトダウン)というのは、炉心そのものが溶けて、中身が外の格納容器に出て溜まってくことです。

チェルノブイリでは、炉心溶融(メルトダウン)が起こりましたが、この時は300キロ圏内が被曝しました。

とりあえず、福島原発の現状は、溶けてるとしても燃料棒が溶けている段階で、炉心溶融(メルトダウン)とは、意味も危険度も別次元です。
メディアでよく使われている「炉心溶融(メルトダウン)」という言葉の意味をしっかりと理解しておいたほうがいいと思います。

そして、被曝とは放射線に人体がさらされることを意味しますが、その放射線というのは、シーベルトという単位で表します。

例えば、CTスキャンを撮ったとすると、その時に浴びる放射線の量は30分〜40分くらいで、7ミリシーベルト(7000マイクロシーベルト)です。

また、放射線を直接扱う専門家が1年間に浴びていい放射線の限界は50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト)と決められています。

メディアから伝わる情報がどこまで信憑性があるかは微妙ですが、これらの数字が判断の基準のひとつになると思います。

また、被曝を防ぐためには、ヨウ化カリウム(ヨウ素)を摂取する必要があります。できれば、準備しておいたほうが良いでしょう。

さらに、年齢について言及すると、20歳以下の人や妊婦の人たちは、放射線感受性が非常に高いと考えられますから、できれば、微量であっても被曝しないほうがいいと思います。

現在、いろいろな情報が飛び交っておりますが、避難するにしても自宅で待機するにしても、最終的に判断するのは自分自身です。いたずらに不安感をあおったり、やたら楽観的な情報に惑わされることなく、冷静な判断と行動をすることが大切です。

最後に、自らの命を賭して頑張っている東電の方々に、心からの感謝と期待をせずにはいられません。

追記2011.03.25
緊急作業時の限度は、年間250ミリシーベルト(25万マイクロシーベルト)です。