馬場俊英「平凡」の歌詞と曲の感想

馬場俊英さん『平凡』の歌詞はこちらをご覧ください。

さて、なんだか面白い曲だなというのが基本的な感想です。

それと、とにかく長いです。9分以上あります(^_^;)

最近僕が変身しなくなったのは
電話ボックスが街から消えてしまったからだし
大人になって変身ベルトの穴が足りなくなってしまったせいもある

という歌詞から始まります。

そしてスーパーバイクもバッテリーが上がってしまいました。

つまり、夢を捨てて現実を生きている今の僕がいるということを言っているのでしょう。

それから、お父さんは毎日仕事へ出かけ、お母さんは家事をこなす。というようなどこにでもある日常を表現していきます。

みなそれぞれ、かつて憧れたヒーローのようにはいかなくても日々一生懸命生きているわけです。

結局、そんな平凡な僕たちが地球を回しているではないか、というメッセージが込められています。

後半では、昨日転ばずに歩けたのはもしかしたら偶然じゃないのかというような表現がありますが、道路を直したり、ベンチを直したり、いろいろな仕事をしている人がいるから転ばなかったのかもしれないということでしょう。

そして、そういう人たちの存在が大事なのだということです。

要するに、「現状に不平不満を持っている人もたくさんいるかもしれないけど、日々、平和に暮らせているだけでも感謝しようじゃないか」ということを「平凡」という歌にしているのだと思います。

毎日、忙しいながらも順調に過ごしている人は、この曲を聴いて、改めて日々平穏無事に暮らせていることに感謝していただきたいです。仕事や家庭での不平不満は大なり小なり誰にだってあると思いますが、そんなこともすべて含めて感謝できる人になりたいものですね。

ですが、きっと、世の中のどこかでは、ある程度のリスクテークを覚悟して今でも夢を諦めずにヒーローに変身する努力を続けている人もいるはずです。そういう人たちが、いずれ地球をどっちのほうに回していくかという方向性を決めるような立場になるのだと思います。

ヒーローになる人がいるから「平凡」に暮らす人がいるわけです。「平凡」を歌う馬場さんも、実はヒーローのひとりなのかもしれません。

なにはともあれ、個人的には、おすすめの一曲です。