リッチマン、プアウーマン第1話の感想

日向徹(小栗旬)と澤木千尋(石原さとみ)の関係は、現代版プリティーウーマンと聞いていたのですが、恋におちたらの高柳徹(堤真一)と鈴木島男(草なぎ剛)の関係に似ていると思いました。両方徹ですしね。

Facebookを立ち上げたマーク・ザッカーバーグをイメージしているのでしょうが、ITで成功するというは、すでに古い感じがしました。
ちなみに、特に現在の日本では、すでにネット上のあらゆるサービスが、ヤフーや楽天などの超大手に吸収され、その他中堅のIT企業は、イクジットして楽になる時代です。ITでの成功というと、7年も前に放送された「恋におちたら」の時代のお話しだと思いました。

なので、どうせなら、なにか別の業種にしたほうが逆に斬新だったような気がします。例えば、農業とか宇宙とか、今なら自然エネルギービジネスなんか最高です。何年も前から原発の危険性を理解していた若者が震災のあと、一気に世に出たという設定もおもしろいと思います。

携帯ゲームで成功したNEXT INNOVATIONの新事業というのは、要するに、全日本国民の名簿をつくるということですよね。Facebookも大学の名簿作りから始まりましたから、まるかぶりです。いずれにしても、近い将来、全国民の情報はクラウドに蓄積され、実際に便利な時代になるでしょうね。
そうなれば、公務員の数もだいぶ少なくてすむはずです。

全日本国民の名簿といっても、ドラマの中では心因性認識不全症候群により人の名前と顔を覚えられない日向徹のただのツールのような気がしますけどね。

また、澤木千尋は偽名を使っていたようですね。
これってただのサギじゃんっと思ったのは私だけでしょうか。

ムダに頭のよい彼女は、日向徹と澤木千尋の関係も調べたはずです。
つまり、彼にとって澤木千尋はビッグキーワードなわけです。

それを知っていて、彼に近づくために偽名を使ったわけですから、彼女なら他人の心理を上手く利用する立派な詐欺師になれるはずです。
ドラマの設定とはいえ、せっかく最近美しくなってきた澤木千尋(石原さとみ)には、ちょっとがっかりでした。

ですが、いくら高学歴でも就職できない時代というのが、実際にやってくるかもしれないのです。企業に新卒を育てる余裕がなくなってくると、中途でも優秀な人材を採用するようになります。さらに、海外に合わせて、東大のように秋から新年度にする学校もでてくるでしょうから、新卒採用という概念すらなくなる可能性があるのです。

また、グローバリゼーションにより、安い賃金で働いてくれる外国人がやってくるでしょうから、ただの作業員として生きていこうとする日本人の賃金は下がります。これにより、日本人の所得は完全に二極化するわけです。それこそリッチマン、プアウーマンです。実際男女は関係ないのでリッチパーソン、プアパーソンでいいですけどね。

余談ですが、まだ医者は免許制度で守られておりますが、すでに司法試験はずいぶん敷居が低くなっているので、実力次第では、たいして稼げていない士業の方もいらっしゃるようです。

一方、中小企業などは、扱いづらそうな高学歴の新卒を逆に敬遠します。

そうなると、その頭の良さをやむを得ず悪いことに使う人もでてくるかもしれません。もしそうなったら、我々の日常生活で、どこから詐欺師が襲ってくるかわからなくなりますよ。

そうならないためには、教育のありかたを変えなくてはいけないと思います。日向徹と澤木千尋のいいとこどりしたような人材育成プログラムが必要だと考えます。

澤木千尋のような基本的な学力というは、やっぱりどうしても必要ですが、それに加えて日向徹のような自分の好きなことをお金にする能力が必要になってくるわけです。
私はこれをマネタイズと言っています。また、別の言い方で一億総自営業と言ったりもしています。これこそがこれからの資本主義の時代を生きるチカラだと思うのです。

人口が減少しているわけですから、年金も十分ではなくなることが予想されます。つまりは、あてにできないということです。その時に、しっかりとマネタイズできていれば、定年退職させられる心配もなく、死ぬ直前まで働けますよね。

どうせ死ぬまで働くなら、自分の好きなことをやっていたいものです。逆に自分の好きな仕事をしているわけですから楽(たの)しんで働けるはずです。残念ながら、これからの時代は、定年退職して楽(らく)はできないのですよ。

楽(たの)しいと楽(らく)することは、同じ漢字でも意味が全然異なります。楽しさとは努力の先にあるもので、ただ楽に生きている人は本当の楽しさを感じることはできないのではないでしょうか。

ぜひ、子どもたちには、日向徹のように楽しんでマネタイズする能力を身に着けて欲しいと思います。

ずいぶんそれたので、話しを戻すと、なにより一番おどろいたのが、ARATAが井浦新になっていたことです(^_^;)
個人的に彼の演技は好きですけどね。

視聴率は13.9%で、GTO(15.1%)やゴーストママ(15.2%)に比べると少し低かったようです。

関係者の方々には、余計なお世話的な感想になってしまいましたが、タイミングが合えば来週も観たいと思います。