団塊世代相手のビジネスマニュアル

電圧や電流の波形や通電時間を設定して身体に電気を流すという健康器具があるのをご存じでしょうか。

これにより、血液がキレイになり、あらゆる病気の治療になったり、身体のトラブルを解消できるのだそうです。

この健康器具の販売方法が、テクニック満載のよくできたビジネスモデルだと感心したので、ご紹介したいと思います。

まず、その器具の販売は農協と提携して、敷地内にプレハブを建てて始まりました。農協と提携しているということもポイントで、信用度がアップしております。

次に無料で一日に二十分程度の治療を開始します。

治療といっても身体に電気を流すマットの上に腰掛けるだけなので、その時にいろいろとカウンセリングをするわけです。

ポイントは、無料といことです。これで、とりあえず、見込み客を増やすわけですね。

治療中に器具の説明がありますが、毎日やることが大切だという内容も含まれます。

無料なので、毎日くる人も増えていきます。

ベテランの販売員になると、持っている体験談も豊富なので、さまざまな病気が治ったという話しを毎日聞くことになるわけです。好転反応などの専門的なことも含まれます。

また、団塊世代にもなると、少なからず調子が悪いところもあるので、そこが少しでも良くなったら、その器具のおかげだと思うようになってきます。(実際にその器具の影響なんでしょうけど)

こうして、信者になっていくわけです。

ちなみに、私が間接的に聞いた話しでは、その健康器具は、なんでもよくなる万能薬になっておりました。

次のステップで、新規の患者が月に○人以上増えないと、次の地域へ移動することになるという第一の限定性を出してきます。

そうすると、すでに信者となっている人たちは、友人知人にも紹介したり、一緒に連れてくるようになるわけです。無料なので、誘いやすいですし、なにせ万能薬ですから自らすすんで友人知人に紹介したいわけです。

そこで治療中も和気あいあいと、いろいろな会話があり、徐々に治療しながら茶飲み友達と楽しむ時間が習慣になってきます。

こうして、この地域ではこの程度の見込み客が限界かなというところまで集まったら最終段階です。

「いよいよ、○月○日が最後です」となるわけです。ここでも限定性というのが大きなポイントです。

信者たちは、この器具がないと、せっかく治ったところが、また戻ってしまうのではないかと不安を感じるようなります。

中には、そういうところを渡り歩いている人もいるようですが、そういう人がたまに他のところでは、同じような器具が倍くらいしたという情報を提供したりするわけです。本人は単に自分の体験を話しているだけなのでしょうけどね。

ですが、そういったことも購買意欲を掻き立てる要因です。○十万円もする健康器具が逆に安く思えてきますから。

こうした流れを経て、最終日近辺になると、ぼこぼこぼこと制約されるわけです。

お金のある団塊世代にとっては、健康は何よりも大切ですからね。

そして、販売員の方は、また次の地域へ移動して同じことを繰り返します。ということで、常に単身赴任でないと成り立たないのは大変だと思いますけど・・・。

以上がクロージングなど一切しなくても成り立つ、団塊世代相手のビジネスマニュアルのご紹介でした。

あなたのビジネスに少しでも役に立つところがあれば幸いです。

興味があればこちらも参考になると思います。
⇒ セールストークテクニック

ですが、どんなにテクニックを駆使して売れたとしても、しっかりと世の中に貢献しているホンモノでなければ、長続きしないものです。そう考えると、この健康器具もずっと前からあるようなので、人々の健康に貢献しているホンモノなのでしょう。

器具を使っている方もそうでない方も、健康で美しく暮らせることを願って終わりにしたいと思います。

ありがとうございました。