2008年4月から09年3月までの1年間に流されたテレビCM1万7765作品のうち、約6割が視聴者の印象にほとんど残っていないことが、民間調査会社「CM総合研究所」の調査でわかりました。
調査は関東地方に住む6〜89歳までの男女3000人に毎月、筆記式アンケートを実施し、印象に残ったり、高感度を持ったCMを最大5つまで記入してもらいました。
その結果、CMをだした2019社の中で、777社のCM1万147作品は全く記載がありませんでした。その中には、一つの商品のCMに最大3億円以上を費やした企業が3社あったり、年間に最大で905回流していた企業もあったそうです。
そんな中、最も優れたCM評価を得た企業は「白戸家シリーズ」のソフトバンクでした。「BOSS」などのサントリー、「Wii」や「DS」の任天堂と続きました。
テレビCMの影響はまだまだ大きいと思いますが、今後はネット広告を含め、いかに効率よく広告宣伝をするかが、ビジネスの鍵を握ることになりそうです。
例えば、ツタヤの提供する番組で、最新DVDなどを紹介するコーナーがあったりしますが、このように番組コンテンツに合わせた提供も効率の良い広告宣伝のひとつです。また、これにより、業界全体が活性化するので一石二鳥です。
ちなみに、「白戸家シリーズ」が最も優れたCMになったのは、ビジネスの三大要素であるSSR(ストーリー・サプライズ・リーズナブル)を全てみたしているからだと考えます。
まず、一番重要なストーリーは、白戸一家物語として家族愛を訴えています。これに関しては15〜30秒という短い時間でうまく表現しながらシリーズ化しています。
次に重要なサプライズは、お父さんが犬だったり、黒人のお兄さんと日本人の妹だったりという設定で演出しています。インパクはありますからね。
最後にリーズナブルですが、ソフトバンク同志の通話が無料だったりという具体的なプラン説明です。ストーリーの中にうまく埋め込んでいるのが絶妙です。
流石、ソフトバンク!
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