世を動かすゆとり世代〜「ウチ」という女の子〜

そういえば、関東の女の子はいつから自分のことを「ウチ」というようになったのだろう。

最初に聞いたのは、現在23歳の姪が子どもの頃だったと思う。

その姪が自分のことを「ウチ」と言っていたのだ。

関東は「ワタシ」でしょ?と違和感を覚えた。

いつか親が注意するだろうと思って、何も言わなかったが、あっと言う間に「ウチ」は広がった。

今ではそれが文化といってもいいほどまで拡大し、注意したところで意味もない。

そもそも、なぜ「ウチ」というようになったのかは、諸説あるようだ。

真相を解明するには、二十代前半の女性に対し、膨大な調査が必要かと思われる。まずは、「ウチ」という人とそうでない人はある年齢で区切られているはずなので、その辺を調査すれば何かわかるかもしれない。

その後、その世代から妹など下の世代にあっという間に広がったということだろう。

ちなみに、私が最初に聞いた時は、ラムちゃんか!(うる星やつら)とつっこみたくなった。

個人的な印象だが、自分のことを「ウチ」というのは関西の女性で、特に京女にはよく似合うと思う。

現在、13歳の長女も幼いときに「ウチ」といっていた。

私が注意したのを今でも覚えてるようで、家では自分のことを名前で呼んでいる。だが、学校では他の女の子同様「ウチ」と呼んでいることは知っているので、自分なりに使い分けているようだ。

多少のアクセントの違いだけなく、関西と関東の「ウチ」には何か大きな違いがあるように思う。

そのひとつが品ではないだろうか。

関東の女性が使う「ウチ」が品をもつまでには、もう少し時間がかかりそうだ。

姪たちの世代がもっと大人の女性になって、上手に使ってくれれば、関東女性の「ウチ」にも独特の品が生まれるのかもしれない。

また、その世代は、ゆとり世代として、いろいろと言われている。

だが、この「ウチ」という現象をみると、世の中を動かすほどの大きなチカラを秘めているともいえる。

世の中をよくするために、ゆとり世代がチカラを発揮するのは、これからなのかもしれない。