山岡孫吉(ヤンマー創業者)

「買う時は頭を下げろ、売る時は胸を張れ」

・管理人の感想

山岡氏は滋賀県の貧しい農家に生まれ、16歳で大阪に奉公に出た。その後、縁あってガスエンジンと出会い、ゴム管などの販売を通して商売に目覚め独立。

ガスエンジンの商売は成功したが、第一次世界大戦の不況もあり、中古エンジンの販売に限界を感じ、石油エンジンの試作に着手。100日間の試行錯誤を経て農業用3馬力石油エンジンを完成させ、「ヤンマー」の商標をつけ販売している。

その後の欧米視察で転機が訪れた。ドイツでマン社の5馬力ディーゼルエンジンと出会ったのだ。ただ、当時、どの工場にも小型のものは見当たらなかった。そこで、山岡氏は自社で世界初の小型3馬力のディーゼルエンジンをつくることを決意する。

「扇風機のモーターと同じくらい小さな、軽いディーゼルができたらどんなに素晴らしいやろ。わしはそれをつくって欲しいのや」

山岡氏は技術陣に無茶な指示をした。だが、本人も連日研究室に泊まり込むほどの情熱を見せた結果、1年5ヶ月に及ぶ苦労ののち、1933年に世界初の小型ディーゼルエンジンが誕生することになった。

この山岡氏の言葉は、現在、日本人が忘れてしまっている精神を思い出させてくれる。

せっかくものづくりをするなら、一生懸命価値あるものをつくって、それに見合った価格をつけて堂々と世界で販売したいものである。

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