まず、福山雅治「I am a HERO」の歌詞はこちら。
さて、ここから感想。
私は、もともと福山雅治さんの大ファンなので、今回の「 I am a HERO」にもいちいち共感できる。
だが、一番気になったのは、下記の部分。
「なんであいつなんだよ」
って今日もやっかんでる
でも嫉妬こそ努力の根源さ
確かに、やっかみや嫉妬は努力の根源になると思うが、そもそも、本来はそれ自体が無用なのだ。
なぜなら、惜しみない努力とは、もっと崇高な理念に基づいているもののはずだから。
だが、福山雅治があえて「嫉妬こそ努力の根源」と言っているので、逆にリアルである。
例えば、宝くじが当選して思わぬ大金が入ってしまったり、器以上の役職についてしまうなど、たまたま自分の実力以上の金やポジションが手に入ってしまう人がいる。
だが、そんな人たちは、自然と自滅していくものである。
だからこそ、そんな、なんちゃってラッキーな人たちに、やっかむ必要も嫉妬する必要もないのだ。
大事なのは、自分の夢や理想がどこにあるのか。そして、自分自身がそれをしっかり把握しているかどうかである。
もし、嫉妬が恋愛がらみのものなら、あなた自身が、相手を自分に向かせる努力を怠った結果ではないだろうか。
そういえば、今、メディアで活躍している千原ジュニアは、引きこもっていた若かりし頃、テレビの出演者を観ながら、あんなヤツより自分の方が笑いを取れると、やっかんでいたらしい。
自分の実力が世の中から過小評価されていると感じていたのだろう。
現在、メディアで活躍している彼だからこそ、そんなやっかみにも意味がある。
ちなみに、クセもののジュニアを世に出すキッカケとなったのが、兄のせいじだとすると、魂レベルの奥深い話しなるので、割愛することにする。
結局、自分の実力以上の出来事は禍をもたらすし、それを乗り越えれば、実力がつくということである。
逆に、本物の実力者にとっては、世間からの過小評価が、やっかみや嫉妬につながり、さらなる努力の根源になるのかもしれない。
いずれにしても、福山雅治さんくらいのポジションになれば、人生でいっぺんとはいわず、何度でも調子に乗ってもいいと思うが、私のような凡人は、まだまだ調子に乗ることなどありえない。
なので、人生でいっぺんくらい調子に乗れるよう、日々努力していきたいと思う。
そして、最後の歌詞。
10年経ってまだこれ言ってるけど
待たせたな本物に変身するんだ
例えまわりから笑われても何と言われても、本物とは10年でも20年でも何十年でも、夢を追い求め続けられる人なんだと、改めて考えさせられる。
いろいろと踏まえて、現時点の結論を述べると、福山雅治が今なお活躍し続けるのは、彼が自身の過去の栄光に調子づかずに、常に、今ここを一生懸命に生きているからに他ならない。
少なくとも私にとっては、尊敬できるヒーローのひとりである。
最後に余談なるが、いっぺんくらい調子に乗りたいというメッセージは、B’zの「有頂天」にもあった。
他人の何倍も何十倍も努力してるんだから、ちょっとだけ調子に乗って有頂天になってもいいでしょ?ということだ。
常に時代を先どるアーティストのメッセージは、時に似たような内容になる。
繰り返しになるが、我々も自分にできることを一生懸命努力して、ほんの少し調子に乗りたいものである。