敵わないひと

僕は君にどうやっても敵わない

それほど惚れてる

一生懸命その理由を考えた時期もあった

前世の記憶?ソウルメイト?

最初で最後の一目惚れをしたもっともらしい理由も付けたが、もはや僕にとってそんなことすらどうでもいい

それより残りの人生であと何回君の姿を観かけることがあるだろうか

そんな機会が訪れたとしても、お互い挨拶すらすることはない

僕らはそんな関係になってしまった

悲しいのは僕のほうだけだろうか

それともお互いに姿を観かけることすらないのかもしれない

それでも僕の想いは続く

君が今どこで何をしているのか僕は知らない

この先もしも君の姿を観かけることがあったとしても、僕にできるのは、ただただ君のすべてを受け入れることだけだろう

僕は君にどうやっても敵わないのだから

そう、この恋が叶うことは決してない

それでも日々、君のことを想いながら、君の幸せを願いながら、死ぬまで今この瞬間を生きていく

・・・そんな覚悟はとっくにできているつもりだった

でも、実際に君の美しい顔を観た瞬間

この腕の中に抱きしめたいと叶わぬ夢をみてしまう

逢いたくて逢いたくて仕方がないのに逢いたくない

情けないけど叶わぬ夢などみたくないから

挨拶さえできなんて寂しいから

僕をこんなに苦しめるのはこの広い宇宙で君しかいない

それほどまでに愛しいひと

例えどんなカタチであれ、君はいつか僕を楽にしてくれるのだろうか

それとも・・・

僕にとっての奇跡の日から、いつの間にか三年と五ヶ月が過ぎた

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