2020年へ向けたものづくり

昨年度の一年間はものづくりについていろいろと考えた。

そして、長年身を置いたIT業界も、やはりものづくりの一部だと感じた。しかも、その進化のスピードは特に速い。それは、オープンソースの登場が大きいと考える。ソースをオープンにするということは、リスクもあるが、いろいろな人が改良を加えることによって、その進化の速度は格段にアップする。

人々はそういう、より良いものに集まり、人が集まった分だけビジネスの可能性は広がるということである。

だが、昨年は、ハード的なものづくりに触れて、企業秘密が余りにも多いことに驚いた。そして、中小企業の技術が、あらゆる手段で、いつの間にか大企業に盗まれているという現実があることもわかった。

ゆえに、中小企業こそ、特許で自社の権利を守るべきなのだ。そんな余裕はないなどと言っている場合ではない。

さて、それでは、時代をリードする大企業はどうすれば良いのだろう。

こちらも、せこせこと中小企業の技術を盗んでいる場合ではない。

例えば、現在、日本ではトヨタが燃料電池に関するさまざまな特許を取得している。

燃料電池は、ガソリン燃料より環境にも優しく、素晴らしい技術なのかもしれない。

だが、それを日本独自に発達したガラケーに例える人もいる。確かにガラケーは、ワールドスタンダードのスマホの勢いに押されている。SNSにしても、日本独自に発達したミクシーはフェイスブックの勢いに敵わなかった。

どんなに素晴らしい技術でも、世界に広がらなくては、いずれ大きな波に淘汰されてしまう可能性があるということだ。

そんな今だからこそ、日本のものづくりは、ワールドスタンダードにすることを意識しなくてはいけない。

かつて、ボルボは、三点式シートベルトの特許を無償で公開した。

これは、最も安全な自動車メーカーの象徴だと思う。

ワールドスタンダードを意識したトヨタも燃料電池に関するあらゆる特許を無償で公開したと聞く。

こちらは、より良い環境をつくるメーカーの象徴だと感じた。もはや、ただの自動車メーカーの枠を超えた気がする。

そんな、大きな時流の中で、日本の中小企業は何をすれば良いのだろうか。

まず、ビジネスをするなら、大きな時流を踏まえて、常に世の中の一歩先を歩かなくてはいけない。ずっと先を歩いてしまうと、ビジネスにはならない。服部セイコーの創業者である服部金太郎もそう言っている。それはむしろ、政治家の仕事である。だが、残念ながら、最近は、そんな志しのある政治家もみかけない。

そんな意味でも、産学官または産官学の連携はなかなか難しい。

付け加えると、学は学で、最終的な製品化をあまり考えず、自分たちの好きな研究をやりたがる。また、他人のふんどしだと思っているのか、無駄遣いが多いような気がする。

いずれにしても、今は資本主義の世の中なので、うまく連携するためには、産が主導するのが筋だと考える。特に水素ステーションの整備など、三者の連携なくしては成し得るはずがない。

そして、それぞれの企業の役割は、大きな時流と現実のバランス、大手企業と中小企業のバランスをうまくとりながら、世の中の一歩先を歩くことだと思う。

とりあえず、今の日本は、ものづくりを中心に、いろいろなことが2020年へ向けて動いている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です