上をみれば、きりがない
下をみても、きりがない
ならば、なるべく上を向いて生きて行こう
上をみれば、きりがない
下をみても、きりがない
ならば、なるべく上を向いて生きて行こう
いやなことは、なるべく早く忘れなさい
やさしい気持ちや愛しい想いは、可能な限り続けなさい
ただし、どんなに強い想いも、肉体と一緒に消滅させなさい
今生で人の肉体が限界を迎えるまでに、そう長い時間は必要ない
それでも宇宙の営みは粛々と続いていく
君は未来の良き世を願って、肉体の限界まで今を懸命に生きればいい
その後のことは、君の魂にまかせればいいのだ
偶然とは必然である
だが、偶然イコール天命だろうか
決してすべてがそうとは限らない
それは君も経験してきたではないか
偶然の出逢いや出来事に、はしゃぎたい気持ちもわかる
だが、冷静さを忘れてはいけない
かといって、天命に従うことを恐れてもいけない
冷静に冷静に、一歩踏み出す勇気が必要だ
例えどんな結果であれ、今、君がいる場所は人生の通過点にすぎないのだから
この世を去る瞬間に、君の魂が幸福を感じることができたなら、それでいいではないか
昨年度の一年間はものづくりについていろいろと考えた。
そして、長年身を置いたIT業界も、やはりものづくりの一部だと感じた。しかも、その進化のスピードは特に速い。それは、オープンソースの登場が大きいと考える。ソースをオープンにするということは、リスクもあるが、いろいろな人が改良を加えることによって、その進化の速度は格段にアップする。
人々はそういう、より良いものに集まり、人が集まった分だけビジネスの可能性は広がるということである。
だが、昨年は、ハード的なものづくりに触れて、企業秘密が余りにも多いことに驚いた。そして、中小企業の技術が、あらゆる手段で、いつの間にか大企業に盗まれているという現実があることもわかった。
ゆえに、中小企業こそ、特許で自社の権利を守るべきなのだ。そんな余裕はないなどと言っている場合ではない。
さて、それでは、時代をリードする大企業はどうすれば良いのだろう。
こちらも、せこせこと中小企業の技術を盗んでいる場合ではない。
例えば、現在、日本ではトヨタが燃料電池に関するさまざまな特許を取得している。
燃料電池は、ガソリン燃料より環境にも優しく、素晴らしい技術なのかもしれない。
だが、それを日本独自に発達したガラケーに例える人もいる。確かにガラケーは、ワールドスタンダードのスマホの勢いに押されている。SNSにしても、日本独自に発達したミクシーはフェイスブックの勢いに敵わなかった。
どんなに素晴らしい技術でも、世界に広がらなくては、いずれ大きな波に淘汰されてしまう可能性があるということだ。
そんな今だからこそ、日本のものづくりは、ワールドスタンダードにすることを意識しなくてはいけない。
かつて、ボルボは、三点式シートベルトの特許を無償で公開した。
これは、最も安全な自動車メーカーの象徴だと思う。
ワールドスタンダードを意識したトヨタも燃料電池に関するあらゆる特許を無償で公開したと聞く。
こちらは、より良い環境をつくるメーカーの象徴だと感じた。もはや、ただの自動車メーカーの枠を超えた気がする。
そんな、大きな時流の中で、日本の中小企業は何をすれば良いのだろうか。
まず、ビジネスをするなら、大きな時流を踏まえて、常に世の中の一歩先を歩かなくてはいけない。ずっと先を歩いてしまうと、ビジネスにはならない。服部セイコーの創業者である服部金太郎もそう言っている。それはむしろ、政治家の仕事である。だが、残念ながら、最近は、そんな志しのある政治家もみかけない。
そんな意味でも、産学官または産官学の連携はなかなか難しい。
付け加えると、学は学で、最終的な製品化をあまり考えず、自分たちの好きな研究をやりたがる。また、他人のふんどしだと思っているのか、無駄遣いが多いような気がする。
いずれにしても、今は資本主義の世の中なので、うまく連携するためには、産が主導するのが筋だと考える。特に水素ステーションの整備など、三者の連携なくしては成し得るはずがない。
そして、それぞれの企業の役割は、大きな時流と現実のバランス、大手企業と中小企業のバランスをうまくとりながら、世の中の一歩先を歩くことだと思う。
とりあえず、今の日本は、ものづくりを中心に、いろいろなことが2020年へ向けて動いている。
末娘が小学生になった。
入学式で、校長先生から、「ランドセルの中に元気と笑顔も入れてきてください」と言われていた。
通学するようになり、「ランドセルの中に何を入れていくんだっけ?」と聞いてみた。
すると、最初は「何だっけ」と言っていたが、「元気と笑顔」だったことを思い出した。
そんなことを何度か続けていると、母親から「やる気」も持っていくように言われていた。
その後、同じ質問をすると「元気と笑顔とやる気」と答えるようになった。
そこで、「あと夢と希望も入れていきなよ」と言ってみた。
「そんなにたくさんは持っていけない」と返ってきた。
「夢と希望」
これらをランドセルからカバンに移して持ち歩いている大人はどれくらいいるだろうか?
娘よ、今だからこそランドセルの中に、「夢と希望」をたくさんたくさん詰め込んで欲しいと父は思う。
もしも、今は詰め込めないなら、それらが見つかってからで良い。
娘よ、それらは、たくさん詰め込んでも、いつのまにか少なくなっているかもしれない。
だけどね、その中でも残ったものをしっかりとカバンに移して、大切に持ち歩いてくれることを願っている。