肌のかゆみは眠りの妨げにもなります。スキンケアをすることで、ぐっすりとした眠りを手に入れましょう。ストレスが不眠の原因と考える人が多いようですが、肌のかゆみが原因の一つになっている場合もよくあります。
ある大学の医学部と製薬会社は2008年5?6月、肌の乾燥によるかゆみを解消することで、熟睡感を得られるか実証試験を行いました。神奈川県の老人施設で2週間、かゆみを感じている79?100歳の高齢者6人に入浴後などに、かゆみ止めローションを塗ってもらいました。
その結果、全員のかゆみが改善。試験前は全員が夜中に2、3回、目を覚ましていましたが、2週間後には全員が1回になったそうです。また、眠りも深くなり、4人が熟睡感を得ることができました。
実証を行った医学部の教授は「かゆいのは仕方ないと考えがちだが、積極的に手当てをすれば、良い睡眠が取れ、日中の暮らしの質も上がる」と話します。
睡眠中のかゆみは睡眠が妨げるだけでなく、肌の状態そのものを悪くする可能性もあります。質の良い睡眠が取れないと、成長ホルモンが分泌されず、肌の新陳代謝が行われないためです。製薬会社の担当者は「睡眠中は無意識にかくため、肌が荒れて、さらにかゆくなる『かゆみの悪循環』が起きやすい。そうなれば、さらに睡眠も妨げられる」と指摘しています。
また、衣類については、肌に優しい木綿がお勧めです。洗濯する際にはすすぎを十分にしてください。洗剤が残ると、肌への刺激になってしまいます。
最後にかゆみを抑えるかゆみ止めや乾燥を防ぐ保湿剤の塗り方をご紹介したいと思います。
かゆみ止め・保湿剤の塗り方
- 全身など広範囲に塗る場合、乳液状のローションタイプが適している
- かゆい所に局所的に使う場合、クリームタイプが適している
- ごしごしとこすらず、優しく浸透させるように塗る
ポイントは寝る前か、風呂上りに塗ることです。
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