多様な胃薬を選ぶ時の目安

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胃の不調を薬でしのぐ人も少なくありません。当然、薬局を利用する機会も多いと思います。ですが、その薬局には様々な胃薬が並んでいます。
電話で薬の相談に応じている日本薬剤師会中央薬事情報センターの担当者は「薬のタイプを知って使い分けて。特に持病があってほかの薬を飲んでいる人は、胃薬との相互作用に注意を」と話します。胃薬がほかの薬の効き具合に響くことがあるためです。

例えば、空腹時や夜間の胃の痛みやむかつきに効くのが、胃酸を押さえる薬です。大別すると、胃酸を炭酸水素ナトリウムなどで中和する「制酸薬」と、胃液を分泌する細胞に働く「H2ブロッカー」と呼ばれる薬のタイプがあります。

制酸成分のうち、炭酸マグネシウムやケイ酸アルミニウムなどは、抗菌剤の効き目を弱めてしまいます。例えば、ぼうこう炎で抗菌剤を服用する人が胃薬を飲むと、せっかくの抗菌剤の効果がでないことがありうるのです。抗菌剤は、副作用で胃腸障害を起こすことがあり、自己判断で胃薬を併用する人も多いため、注意が必要です。

また、H2ブロッカーの胃薬の一部に含まれる「シメチジン」という成分は、胃酸を抑えるだけでなく、体内での薬の分解も抑制するため、ほかの薬の効きにも影響しやすのです。睡眠薬を飲むと効き過ぎてしまうことがあります。

H2ブロッカーは、よく効きますが、3日間飲んでも治らない場合は医療機関で診てもらったほうが良いでしょう。繰り返して飲まなければならないほどの痛みには、潰瘍(かいよう)などの病気が隠れていることが多いからです。

そのほか、胃腸薬には、胃粘膜の保護や修復を促進する「胃粘膜保護薬」、消化を助ける「消化酵素製剤」、生薬を中心として胃腸を刺激する「健胃薬」や「総合胃腸薬」などあるので、使い分けが必要です。また、薬剤師に相談する際には、どのような時に、どんな症状が、とこに表れたかを正確に伝えましょう。

多様な胃薬を選ぶ時の目安

▼空腹時、夜間に胃痛やむかつき
H2ブロッカー、制酸薬、胃粘膜保護薬

▼さしこむような胃痛
鎮痛鎮痙(ちんつうちんけい)薬

▼食後の胃もたれ、胸焼け、二日酔い
消化酵素製薬、健胃薬、総合胃腸薬

▼食後時間がたっても胃がすっきりしない
健胃薬、総合胃腸薬

▼なんとなく胃の調子が悪い
総合胃腸薬

「症状が繰り返し表れる」「ものをのみこむ時に痛い」「激しい痛み」「強い吐き気」などの時には、医療機関での受診をおすすめします。

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このページは、beamが2012年8月29日 10:50に書いたブログ記事です。

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